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2011年06月14日

夢:オペラ「ボエーム」のこと

[ ケンケン ] オペラ「ボエーム」は若い声楽家にとっては憧れのオペラです。
パリの学生街カルティエ・ラタンに集う四人の若き芸術家たちと、美しい二人の娘たちが織りなす恋と友情のオペラ。

私も若い頃はこのオペラを歌えるようになるのが夢で、パヴァロッティが歌うロドルフォを何度も繰り返しテープが擦り切れるまで聞いていました。

夢:オペラ「ボエーム」のこと

いつかはロドルフォを歌いたい・・・・そう思って練習するものの、私にはこのオペラは絶対に歌えないという大きな壁がありました。

かの有名なアリア「冷たき手を」にでてくるハイC(超高音)がどうやっても出ないのでした。

20代の頃は本当によく練習しました(今も練習しますが・・・)が、逆立ちしても、ひっくり返っても、首を絞めてもハイCを出すことができず、「このアリアがなければ自分はロドルフォをうたえるのに」と恨んだりも・・・・。

夢:オペラ「ボエーム」のこと

それから20年後、ルーマニア国立ヤシ歌劇場の指揮者を招聘して「ボエーム」の講習会を開催しました。

講習会を受講する前は「冷たき手を」を歌うことができませんでしたが、
全曲を歌うようになって喉が慣れたのか、ペース配分ができるようになったのか、あの世からプッチーニ先生が助けてくれたのか、理由はいまだに分かりませんが、ハイCがでるようになっていたのです。

自分にとっては奇跡が起こったようでした。20年間練習しても出なかったハイCが全曲歌っただけで出るようになったのですから・・・

それから次々と奇跡的なことが・・・・・・

半年後に本番の話が舞い込んできたのです。
悩んだ・悩んだ・・・・・出るべきか、断るべきか??????超メジャーなオペラを自分が歌っていいものか。
恐れ多い気持ちと・・・・夢を実現させたい気持ちで揺れ動いていましたが・・・・・

こういうところでは三男ボーチラーな性格が前に出てしまうケンケン。
「飛び込んでしまえばナントカなる」という信念で(今までもそうだったし・・・)、出演することになったのでした。

夢:オペラ「ボエーム」のこと
     写真は2001年3月31日 グルッポムジチーニ主催 沖縄市民会館での「ボエーム」ロドルフォを歌う
     ケンケンでした。


つづく・・・



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Posted by kinakinakina at 20:53│Comments(4)オペラ
この記事へのコメント
足跡からお伺いしました。
ありがとうございます。

オペラは大好きですので手元にあった「冷たい手を」思わずCDで聞き直しました。
是非、生で聞いてみたくなりました。

自分はまさに食えない芸術家気取りの奴なので、このオペラの登場人物にはとても共感できます。
Posted by Kou at 2011年06月15日 04:33
kou さんへ

コメントありがとうございます。
このオペラ「ボエーム」には、夢を持つことの大切さ、友情の重み、愛の素晴らしさ、音楽や舞台の素晴らしさ等々、教えられることがたっくさんありますね。
世界中の人々から愛される作品を作った作曲家プッチーニも凄いと思いませんか?それも一つだけではないのですよ。

来年3月24日(土)にてだこホールでオペレッタ「こうもり」を上演します。
ブログ上でもご案内しますので、お時間が許されればどうぞ・・・。

 by ケンケン
Posted by kinakinakinakinakinakina at 2011年06月15日 16:05
昨年の暮れ、てだこホールの「椿姫」でオペラ初観覧しました。
感激して次の機会を探しておりました。

絶対行きます。

始めて手に入れたオペラのDVDがトゥーランドットでした。
プッチーニはとても好きです。
Posted by Kou at 2011年06月15日 16:51
Kou さんへ

「トゥーランドット」といえば数年前の冬季オリンピックでフィギアスケートの荒川静香が金メダルを取ったときに使われた“誰も寝てはならぬ”が有名ですね。
パヴァロッティが歌っていました。
超カッコいい歌で私も大好きですが、これまた超難しい歌なんですよ。
普通の人には簡単には歌えません。

by ケンケン
Posted by kinakinakinakinakinakina at 2011年06月15日 20:47
 
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